ライブドアに粉飾容疑
10億円赤字を14億円黒字
関係会社利益付け替え
 ライブドア(東京都港区)が2004年9月期の単独決算で、不正な経理操作で赤字を隠し、約14億円の黒字を装っていた疑いがあることが18日、関係者の話で分かった。関係会社の利益をライブドア本体の経理に付け替える手口とみられる。東京地検特捜部も同様の事実を把握、粉飾決算などの疑いがあるとみて捜査している。

 また東京証券取引所ライブドアに詳細な経緯の報告を求める方針で、粉飾が確認されればマザーズ市場の上場廃止を検討する。

 関係者の話によると、ライブドアの同期決算は約10億円の赤字だったのに、実質的に傘下にあったものの、同社と別会計で買収作業も完了していなかった複数の会社の利益計約24億円がライブドア本体に移された。

 利益付け替えに利用されたのは、買収で現在はグループ会社となっている消費者金融会社「ロイヤル信販」(東京、現ライブドアクレジット)、結婚仲介サービス「キューズ・ネット」など。

 ライブドアはロイヤル信販について04年8月30日に、キューズは同年9月3日にそれぞれ完全子会社化を発表。同10―11月、株式交換により買収が完了した。同年9月期のライブドア決算とは無関係だったのに、両社の利益をライブドア経理として不正に計上したという。

 両社とも、ライブドアの関連会社「バリュークリックジャパン」(現ライブドアマーケティング)による出版社「マネーライフ」買収と同じ手法で、投資事業組合を介在させた株式交換ライブドアに子会社化された。

 ロイヤル信販などの投資事業組合を立ち上げたのは日本M&Aマネジメント(東京)で、特捜部は18日までに、マネジメント社とその親会社のエイチ・エス証券(東京)を家宅捜索した。

 決算が粉飾された疑いがある04年は、ライブドアプロ野球球団経営を目指し、参入を争っていた楽天と財務体質が比較されていた。

 特捜部はライブドア関連会社株をめぐる証券取引法違反(偽計取引、風説の流布)事件の捜査と並行して、こうした経理処理の実態解明を進める方針。

米軍のイラク駐留経費、毎月45億ドルに拡大
 【ワシントン支局】米国防総省は17日、2005会計年度(04年10月―05年9月)のイラク駐留経費が毎月45億ドル(約5200億円)に上り、04年度に比べ1月あたり約3億ドル増えたことを明らかにした。米誌コングレス・デイリーが伝えた。

 この経費には毎月10億ドルを超える調達費や軍施設の建設費、情報収集活動にかかる費用などは含まれていない。イラクの反米勢力による攻撃の激化などが経費の増大につながったとみられる。 (12:04)