東京大気汚染訴訟:控訴審が28日結審 車メーカー責任は

裁判の早期解決を訴える原告の小柳聡美さん 排ガスによる汚染で健康被害を受けたとして、東京都内のぜんそく患者らが自動車メーカー7社と国、東京都などを訴えた「東京大気汚染訴訟」の控訴審が28日、東京高裁で結審する。02年の東京地裁判決では、原告102人のうち7人に国と都などの損害賠償が認められたが、メーカーの責任は否定。残りの原告については、排ガスと健康被害の因果関係を認めなかった。原告は「被告は謝罪し、早く原告全員を救済してほしい」と訴えている。
【東京大気汚染訴訟】 96年5月に初提訴後、今年2月の第6次まで患者や遺族計633人が提訴した。被告メーカーは▽トヨタ自動車日産自動車三菱自動車工業日野自動車いすゞ自動車日産ディーゼル工業マツダの7社で、損害賠償の請求総額は1〜6次で計148億円。第2次提訴以降の裁判は現在、東京地裁で係争中。