米副大統領:チェイニー氏、依然ハリバートン社と関係?
【ワシントン佐藤千矢子】米民主党大統領候補ケリー上院議員の陣営は17日、チェイニー副大統領がかつて会長兼最高経営責任者(CEO)を務めた石油関連大手ハリバートン社と依然関係があり、就任以来200万ドル(約2億2000万円)の報酬を受け取っていると批判し、来週から激戦州13州でテレビ広告を放映すると発表した。
イラク復興事業で多額の利益を得ているハリバートン社は、水増し請求や入札なし受注などの不正疑惑が指摘されている。チェイニー氏は95年から2000年まで同社のCEOを務め、辞任後も毎年、同社から報酬を受け取っているとされる。
ケリー陣営の新テレビ広告は、チェイニー氏が以前にテレビ番組で「ハリバートンから金銭的利益は得ていない」と語った映像に続き、「本当は副大統領としてハリバートンから200万ドルを受け取り、同社はイラクでの入札なし契約で数十億ドルを得た。我々が得たものは何か。イラクの(戦費・復興費)2000億ドルの請求書だ」と、両者の不透明な関係がイラク復興費を膨らませ、国民の納税負担を重くしていると訴える内容だ。
さらにケリー氏は「大統領になったら、ハリバートンのような会社に米軍と納税者を犠牲にはさせず、政府事業の入札なし受注もさせない」との声明を発表した。(毎日新聞 2004/09/18)