米軍ネットワーク技術の規格統一へ――米欧28社が業界団体設立
 【ワシントン=芦塚智子】米国防総省が進めている軍のネットワーク強化に対応するため、米欧の軍需・通信・情報技術(IT)企業28社が新しい業界団体「ネットワーク中枢作戦産業協会(NCOIC)」を設立した。軍事作戦に使われるインターネット通信技術の相互運用性を高め、陸・海・空の各軍や同盟軍の兵士が同時に情報を共有できるような国際規格作りを目指す。
 現在の参加企業は米軍需大手ロッキード・マーチンボーイング、英航空防衛大手BAEシステムズ、仏ターレス・グループなど。欧米以外の企業も参加できる。
 国防総省は司令部と偵察機や戦闘機、前線の兵士の携帯情報端末(PDA)などをインターネットでつなぎ、作戦に関する情報をリアルタイムで共有できるようにする「戦争のネットワーク化」を目指している。これに伴い、情報やデータの共有が可能な相互運用性のある通信機器やシステムへの需要が高まっているという。[10月5日/日経産業新聞]