塩野義製薬、カプセル事業を売却・米カーライルに
塩野義製薬は22日、医薬品を封入するカプセル事業を米投資ファンドカーライル・グループに売却すると発表した。医療用医薬品に経営資源を集中させる。カーライルは世界の製薬大手に販路を広げ、3―5年後には株式公開などで投資を回収する。
 カプセル事業は国内子会社のシオノギクオリカプス(奈良県大和郡山市、平地富安社長)と欧米の3子会社が手がけ、世界で2位の規模。10月に子会社株式をすべてカーライルに売却する。売却額は200億―250億円前後となる見込み。
 カプセル事業の2005年3月期の連結業績は売上高が121億円、営業利益が15億円。足元の収益力は高いが薬剤の形態はカプセルから錠剤に切り替わりつつある。市場環境の先行きが厳しいことから、売却して経営資源を医療用医薬品に集中投下する方針。
[2005年8月23日/日本経済新聞 朝刊]