• 学校説明会

そーい君の小学校説明会を2件はしごする。いずれも私立だが、特徴があり、選択も悩ましい。選択以前に少人数の募集であったり、遠かったりと、物理的な問題もあり、さらに難しい。
はしごしたこともあり、2件の特徴が際立った。
A学校:自由な教育。アジアとの文化交流や歴史教育など、体験・経験に根ざした知識を重視する。方法論としてはアピール点はない。政治的に左。
B学校:自由への教育。ドイツの教育思想から来たしっかりしたメソッド。知識ではなく感性を通じた体得を目指す。政治的には中道。
Bは「自由にさせることは自由への教育ではない」と言い切る。Aの授業参観では、かなり自由な感じ。(細かなことは注意されない)自由の解釈を巡る古典的な問題がここにある。それから、理解とは何かということに対するアプローチの違い。Aでは多文化にさらされることによる、子供の自発的な理解という図式、Bは経験の方法すら技法として示すものである。

問題は私だ。学校に対するいいイメージはない。特定の学年と先生に対してくらいだ。私にはあれが好かったから子供にもそうさせたい、と言える人は幸せだ。自己否定的な感想しかない人間が、その裏面だけをとるような選択をしていいのか、悩む。

NHK株取引検証番組 『釈明とPR…不信感増す』

2008年6月18日 朝刊

 NHK記者らによる株のインサイダー取引問題で、同局が十六日夜に放送した検証番組「NHK職員株取引問題〜第三者委員会調査報告を受けて」について、NHK視聴者コールセンターには「納得がいかない」などといった意見が寄せられた。さらに視聴者も職員も“不在”といえる検証番組のつくりに、識者からも不十分さを指摘する声が出ている。 (近藤晶)

 「検証番組というより、NHKによる釈明と再発防止策PRの番組。むしろ視聴者の不信感を増幅させる番組だったのではないか」

 「NHKを監視・激励する視聴者コミュニティ」共同代表の醍醐聡・東大大学院教授は、番組を見た印象をこう語る。

 NHKによると、検証番組の放送後、十七日午後五時までに、視聴者から寄せられた意見は二百六十一件。激励もあったが、「生放送で視聴者も参加させるべきだった」など、番組の作り方への注文のほか、「調査に協力しなかった職員は許せない」といった批判も含まれていたという。

 検証番組の放送は、先月二十七日に調査報告を公表した第三者委が提言していた。番組は今月十四日に収録し、同十六日午後十時から一時間、総合テレビで放送。評論家の立花隆氏とジャーナリストの嶌信彦氏、NHK側から福地茂雄会長と今井義典副会長が出演した。平均視聴率は3・5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。

 冒頭、伊東敏恵アナウンサーが、視聴者からの批判や怒りの声を紹介。第三者委の調査報告書に基づき、懲戒免職になった元記者ら三人による不正取引の手口を再現したシーンを流した。

 福地会長は「今回の事態を大変深刻に受け止め、第三者委の提言を早急に実行する」とあらためて謝罪。ただ、立花氏に「それほど深刻に聞こえない」と突っ込まれ、一瞬言葉に窮する場面もあった。

 番組では、全役職員に対する株取引調査についても報告があった。だが、立花氏は「(番組での)まとめ方に不満がある。調査報告書を読むともっとひどい。三人だけが特異とは考えられない」と批判。嶌氏は「三年間で五千件もの取引をしていた人もいる。世間は法律に違反しているかどうかだけでなく、NHKの体質がどうかを見ている」と指摘した。

 第三者委の調査報告書はA4判で百二十八ページに上る。しかし、番組では、元記者ら三人が問題となった取引のほかに計二十二件の不審な取引を行っていたことや、株取引調査に虚偽申告が含まれている可能性など調査の詳細な部分は伝えられなかった。

 番組を見た音好宏・上智大学教授(メディア論)は「(調査報告の内容について)もう少しきっちり説明されてもよかった」と指摘。さらに「再発防止は、職員一人一人の意識を高めていくこと。職員が今どう思っているか、どう感じているか、それが検証の中で語られないといけないが、そこは分からなかった」と注文を付けた。

 番組終盤では、再発防止に向けた取り組みを説明。福地会長は「過程を視聴者にチェックしていただきたい」と述べ、同様の検証番組を継続していく方針を明らかにした。番組全体を通して、役職員アンケートの内容は一部紹介したものの、最後まで職員らの生の声は伝えられなかった。

 醍醐教授は「番組で嶌氏が指摘したように、組織の中から自立的な議論が出てこないのは致命的。職員が今、どう受け止めているか伝えることが検証につながる。さまざまな部門から職員の代表者を生出演させ、視聴者も交えて議論すべきだった」と苦言を呈した。

 <NHKインサイダー取引問題> NHK報道局記者ら3人が昨年3月、外食チェーンゼンショー」と回転ずしチェーン「カッパ・クリエイト」の資本提携に関する特ダネを放送直前に知り、株を売買して不正に利益を得た。証券取引等監視委員会金融商品取引法違反のインサイダー取引と認定し、金融庁が課徴金の納付を命令。当時の橋本元一会長らが引責辞任し、3人は懲戒免職となった。

2005年1月21日(金)

INDEX NHK不祥事


 昨年7月に発覚した元チーフプロデューサー磯野克巳(いその・かつみ)容疑者(48)=詐欺罪で起訴=による番組制作費着服事件が発端。1997年から2001年にかけ紅白歌合戦などの番組構成費名目で約4800万円を不正支出させ、一部をキックバックさせていたことが内部調査で判明。NHKは懲戒免職処分にした。警視庁はNHKからの告訴を受け昨年12月、同容疑者とイベント企画会社社長を詐欺容疑で逮捕、今年1月7日に再逮捕した。この間、編成局の元幹部がカラ出張を繰り返して98年から3年間で約300万円を不正に受け取ったことが発覚。岡山放送局の元部長による90万円着服やソウル支局長の不適切な経理処理、制作技術センター職員による不正支出などが次々と表面化した。

公取委、「六甲のおいしい水」に排除命令
実は、水源が六甲じゃなかった…

山田 太郎(2008-06-18 05:00)

 公正取引委員会は6月17日、ハウス食品株式会社に対し、景品表示法(優良誤認)に違反したということで排除命令を行った。

 これは、ハウス食品株式会社が販売する「六甲のおいしい水」2リットルの表示において、商品の容器に

 「花崗(かこう)岩で磨かれたおいしい水/六甲山系は花崗岩質で、そこに降った雨は、地中深くしみ込み、幾層にも分かれた地質の割れ目を通っていく間に花崗岩内のミネラル分を溶かし込み、長い時を経て、口当たりの良い、自然なまろやかさが生きている良質の水になります」

と表示し、あたかも商品の内容物が花崗岩のミネラル分が溶け込んだ水であるかのように表示をしていたが、実際には花崗岩のミネラル分が溶け込んだ水ではなかったそうだ。

 今回の排除命令は「六甲のおいしい水」の2リットルの商品のみ。ほかの「六甲のおいしい水」(500ミリリットル、1.5リットル)は対象にならなかった。

六甲付近の地図(六甲工場と六甲の距離)(撮影:山田太郎
 排除の理由が公正取引委員会の報道発表資料には書かれていなかったので、ハウスのホームページを見た。

 それによると、ハウス食品株式会社は2004年、神戸市西区(六甲から結構離れています)に2リットル商品専用の工場をつくり、そこで水をつめて出荷していた。そして、この水源は六甲の水源と一緒であると主張したところ、公正取引委員会が、「そんなこと、ありえん」と反論したことが、排除命令の理由のようだ。

 そのため、今回は六甲工場で作られた2リットルのペットボトルだけが対象になったという。したがって、500ミリリットルのペットボトルは対象になっていません。500ミリリットルの商品は、神戸市灘区で採取した水をつめているようです。

 ハウス食品は「水源は六甲だから合理的である」と公正取引委員会に主張していたようですが、地図で見るとハウスの六甲工場は、六甲からかなりの距離にあります。これはやっぱり六甲が水源ということはないでしょう。

 ただ、今回の排除命令はそのあたりのことは書いていませんがなぜでしょうね。当の公正取引委員会にしかわからないことですが……。


【編集部注】 一部表記を変更しました。(2008/6/18 10:10)