白い恋人』賞味期限 10年間改ざん 石屋製菓社長も事実把握
2007年8月16日 夕刊

 北海道の代表的な土産「白い恋人」の賞味期限を製造元の石屋製菓(札幌市)が改ざんした問題で、石屋製菓石水勲社長は十六日記者会見し、賞味期限の改ざんは過去十年にわたり日常的に行っていたと発表した。改ざんの事実は石水社長も把握していた。 

 石水社長白い恋人を含むすべての商品を店頭などから回収し、当初十六日から四日間としていた自主休業を延長する意向を明らかにした。社員やパート職員の雇用は全員維持し、休業中に衛生教育を徹底するという。

 石水社長らによると、「白い恋人」の包装袋を品質保持性能に優れたものに切り替えた一九九六年以降、社内規定で四カ月と決めていた賞味期限を、出荷する商品の二、三割程度について、五カ月か六カ月に改ざんしていた。七、八月は繁忙期になるので、急な注文に対応できるように在庫を増やしておくという。

 石水社長は「(今回の問題で)『石屋製菓の商品は気持ち悪い』というイメージがついたことはどうしようもない。消費者への裏切り行為をおわびする。創業精神を取り戻し、しっかりやっていきたい」と話した。

 問題が十四日に発覚して以降、札幌市内の百貨店や新千歳空港の土産物店から、白い恋人などすべての石屋製菓商品を撤去する動きが広がっている。