英国国教会、銃撃ゲームめぐりソニーに「献金」要請へ
2007年06月11日 13:26 発信地:ロンドン/英国
【6月11日 AFP】英国国教会ソニーSony)に対し10日、暴力的なゲームに同社が無断で教会の映像を使用したとされる件について、謝罪と大規模な献金を要請した。

 教会関係者らは、ソニー・コンピュータエンタテインメントSony Computer Entertainment)の家庭用ゲーム機「プレイステーション3PS3)」のソフト、「レジスタンス−人類没落の日−(Resistance: Fall of Man)」にマンチェスター大聖堂(Manchester Cathedral)を舞台に銃撃戦が行われ、多数の死者が出る場面が設定されていることについて、「グローバル企業が大聖堂での銃撃戦を奨励するような場面を作り出すなど、非常に無責任だ」と同社を非難していた。
 教会側は11日に会合を開き、大聖堂の映像を無断かつ不適切に使用したことへの謝罪、売上の一部の「献金」、ゲームソフトの販売停止または問題の場面の削除をソニー側に求める書面を作成すると見られる。
同時に教会側は、ソニーは銃器撲滅に取り組んでいるマンチェスターの複数の団体を支援すべきとも主張している。教会にはこれまで、教会側の主張を支持する多数の電子メールが寄せられているという。
 一方、ソニー・コンピュータエンタテインメント・ヨーロッパ(Sony Computer Entertainment Europe)は英国放送協会BBC)の取材に対し、「非常に深刻に受け止めている」としつつも、「作成にあたっては(教会など)関係各方面の許可を得ているものと理解していた」と弁明。詳細を聞くため、11日に教会関係者と接触することを明らかにした。(c)AFP

イギリス】英国国教会PS3用ゲームソフトの販売停止を要求

英国国教会は10日、暴力的なビデオゲームに無断で教会建物の映像を使用したとして、
ソニーに対し謝罪と商品の販売停止を求めた。適切な処置が取られない場合は、
法的手段も辞さないという。

敵方との銃撃戦で大勢が死亡するシーンが登場するプレイステーション3PS3)用ゲームソフト
レジスタンス-人類没落の日- (Resistance: Fall of Man)」の背景に、マンチェスター大聖堂
(Manchester Cathedral) の映像を無許可で使用したとして、英国国教会は11日、ソニーに対して
謝罪とゲームの販売停止を求める書面を提出するという。同ソフトはすでに、100万本以上販売されている。

Nigel McCullochマンチェスター大司教は9日、英国放送協会BBC)の番組で以下のように述べた。
マンチェスター(Manchester)が銃犯罪の問題を抱えていることはよく知られている。ソニーのような
世界企業が、この歴史ある大聖堂を本物そっくりに再現し、その建物の中で銃撃戦をさせるなどと
いうことは信じがたく、また非常に無責任なことだ。
われわれは銃犯罪の現実や、それがわれわれの生活に及ぼす破壊的な影響を身をもって知っている。
ささいな問題とは言えない」
大司教はまた、暴力ゲームの舞台に教会施設を用いるのは「非常に不適切で屈辱的だ」との見解を示した。
英国北西部にある同国3番目の都市、マンチェスターにある同大聖堂では、銃犯罪犠牲者のための追悼式が
行われている。

BBCの番組ではソニー・コンピュータエンタテインメント・ヨーロッパ(Sony Computer Entertainment
Europe)の声明も発表され、その中でソニー側は「われわれはマンチェスター大司教の懸念を
認識しており、深刻に受け止めている」と述べた。その上で「ゲームの制作に当たって必要な許可は
すべて得ているが、11日にも大聖堂の責任者に連絡を取って詳細を確認する」とした。
ソニー側は、ゲームはSFの設定で、敵は人間ではなく異星人だと主張している。

自身の息子をマンチェスターで殺害された、ボランティア団体「Mothers Against Violence」メンバーの
Patsy McKieさんは、BBCとスカイニューズ・テレビ(Sky News)に対して
「暴力的なゲームの制作会社と対決すべき時が来た」との見解を示し、スカイニューズ・テレビに対し
「息子を失った母として、『単なるゲームだ』とは言えない」と述べた。

ソース AFP BB News 2007年06月10日 16:35
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/it/2237480/1679721