れいらは、そーいくん、そーいくんとひっきりなしに呼んでいる。まだまだ赤ちゃんだが、他の子が喜ぶと自分もうれしいらしく、年上の子供ともなんとなくコミュニケーションしている。叩かれると必ず叩き返すコミュニケーションも忘れない。

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2007年10月1日 朝刊

 【バンコク=大場司】ミャンマーの軍事政権が三十日、国連のガンバリ特別顧問と軟禁中の民主化運動指導者アウン・サン・スー・チーさんとの面会を認めたのは、スー・チーさんの「無事」を示すことで国際社会の圧力をかわす思惑がある。ミャンマーへの対応をめぐる中国など周辺国と欧米各国との「温度差」から、国際社会の圧力は依然効果を挙げておらず、無力感も広がっている。

 ガンバリ氏のミャンマー訪問は昨年五月、同十一月に続いて三度目。過去二回は国連政治局長として、いずれもスー・チーさんと面会した。だが、スー・チーさんの解放に向けた軍政の前向きな回答は引き出せず、軍政は今回も同様の対応を繰り返したとみられる。

 スー・チーさんは今月二十二日、自宅前で反政府デモを行っていた僧侶らと対面して以降、動静が伝えられておらず、刑務所に移送されたとの情報も流れた。国際社会が懸念を深める中、ガンバリ氏とスー・チーさんの面会は、軍政にとって「無事」を訴える格好の場となった。

 スー・チーさんとの面会に先立ち、ガンバリ氏は新首都ネピドーで軍政首脳部と会談した。反政府デモの武力弾圧の中止を求めたガンバリ氏に対し、軍政側は「デモは既に制圧済み」で、「あくまで国内問題」との姿勢を示したとみられる。

 軍政が米国などの制裁措置の強化にもかかわらず、強硬路線をとり続けるのは、ミャンマーの最大の後ろ盾である中国や、ミャンマーとの経済関係を強化するインドが制裁に同調する姿勢を見せていないためだ。

 中国、インドとも表向きはミャンマー民主化推進を求めている。だが、両国とも天然ガスなどのエネルギー資源確保が最大の関心事とされ、「ミャンマーの治安の安定だけが望み」(外交筋)との見方は根強い。

 ミャンマーの隣国タイのスラユット暫定首相は二十九日、「中国とインドが関与しなければ、ミャンマーの政治情勢を変えることはできない」と述べ、ミャンマー情勢の早期改善は厳しいとの見方を示している。