食品偽装列島

更新:05月07日 23:49
(5/7)船場吉兆 博多店でも使い回し・刺し身を盛り直し

 高級料亭「船場吉兆」(大阪市中央区)が本店の料亭で客が残した料理を使い回していた問題で、同社は7日、福岡市の博多店でも、湯木正徳元社長(74)の指示で、客が残した刺し身を別の客に出すなど使い回しがあったことを明らかにした。本店以外で食材の使い回しが発覚したのは初めて。同社は同日、福岡市保健所に事実関係について文書で報告した。

 本店で使い回しが発覚した2日以降、同社側は「生ものでの使い回しはなかった」と説明していたが、新たに刺し身の使い回しが発覚したことで、同社の利益優先の悪質な体質が改めて浮き彫りになった。

 同社の代理人弁護士によると、博多店では客が残した刺し身を厨房(ちゅうぼう)で従業員が回収。違う器に盛り直し、別の客に出していたという。はしを付けたわさびも回収後にしょうゆと混ぜ、別の料理の調味料として使っていた。大阪の本店と同様に、アユの塩焼きや刺し身のツマも使い回していたという。